全日空、ハワイ用A380の詳細発表?日系初の「カウチシート」など / 2018年4月26日

全日空(NH)は4月25日、2019年春から成田または羽田とホノルルを結ぶ路線に3機導入するA380型機「FLYING HONU」の機内の仕様を発表した。いずれも2階建てで、座席数はファーストクラス8席、ビジネスクラス56席、プレミアムエコノミークラス73席、エコノミークラス383席の全520席。現在運航している成田、羽田/ホノルル線はともに全246席または215席のB787-9型機で運航しているため、提供座席数は2倍以上に増えることになる。

ファーストクラスビジネスクラス 2階席には上級3クラスを設ける。ファーストクラスの座席配列は1-2-1で、ドア付きの個室型シートを採用。フルフラット時は全長200センチメートルのベッドになるもので、32インチのタッチパネル式液晶スクリーン、テーブル、読書灯および食事灯、ジャケットを収納できるクローゼット、小物入れなどを設けた。ビジネスクラスも同様の座席配列で、中央席には隣り合わせで座れるペアシートを配置。フルフラット時は全長194センチメートルのベッドにすることができ、スクリーンは18インチ。

 プレミアムエコノミークラスの配列は2-3-2で、シートピッチは38インチ。最前列を除いて15.6インチのタッチパネル式モニターを配し、6段階に調整できるヘッドレスト、レッグレスト、フットレスト、小物の収納スペースなども用意する。

カウチシートの「ANA COUCHii」 エコノミークラスの配列は3-4-3で、シートピッチは34インチ。タッチパネル式モニターは13.3インチで、ヘッドレストは6段階に調整できる。後方の6列は、3席または4席をつなげてベッドのように利用できるカウチシートの「ANA COUCHii」で、海外の航空会社でニュージーランド航空(NZ)が成田/オークランド線で提供しているが、日系航空会社では初めて導入。専用の寝具も用意する。シートピッチは32インチで、通常運賃に加えて、追加料金が必要となる。電源コンセントやUSBポートは全クラスに設ける。有料での機内WiFiサービスも提供する。

シートマップ(クリックで拡大) 1階の後方には多目的ルームを設置し、シンクやベンチシート、着替え台、おむつ交換台などを用意。そのほか1階と2階には計5ヶ所のバーカウンターを設置し、ドリンクや軽食を提供する。また、機内は朝日、星空、虹、空などをイメージした、ハワイらしい壁紙や照明で演出する。

 A380型機の機体デザインは、昨年に実施した公募により「ウミガメの家族」をコンセプトにしたものに決定。すでにハワイの空をイメージしたブルーの機体デザインを公開していたが、新たに海をイメージしたエメラルドグリーン、夕日をイメージしたオレンジの機体デザインも公開した。