2015年の訪日外国人旅行者数は1974万人 / 2016年1月27日

2015年の訪日外国人旅行者数は1973万7千人となり、過去最高を記録した。前年の1341万3千人と比べて47.1%増加した。ビジット・ジャパン事業の重点市場ではロシアを除く19市場が過去最高を記録し、なかでも中国は前年の2倍の499万人で最大の訪日市場となった。15年の出国日本人数は1621万2千人で、1970年以来45年ぶりに訪日外国人旅行者数が出国日本人数を上回った。

 訪日外国人旅行者数、出国日本人数の年間値は、日本政府観光局(JNTO)が1月19日に推計値として発表した。

 市場別では、中国が107.3%増の499万4千人に達した。比較的安定した日中関係、中国経済の成長に伴う海外旅行市場の拡大を背景に訪日旅行需要が高まった。航空路線の拡充、クルーズ船の寄港増加が訪日を下支えした。

 中国向けの訪日プロモーションは、北京、上海、広州の三大市場にとどまらず、瀋陽、青島、南京、成都などを対象に展開。JNTOが重点地域に定めた九州などを売り込んだ。誘客に併せて、中国人旅行者に日本の文化やマナーへの理解を深めてもらおうと、ウェブサイトやSNSを通じた情報発信も行った。

 東アジアの他の市場は、韓国が45.3%増の400万2千人、台湾が29.9%増の367万7千人、香港が64.6%増の152万4千人となった。

 東南アジアは、重点市場の6カ国合計で200万人を超えた。タイが21.2%増の79万7千人、シンガポールが35.5%増の30万9千人、マレーシアが22.4%増の30万6千人などだった。

 北米、欧州、豪州の重点市場もロシアを除いて2桁の伸びを示した。米国は15.9%増の103万3千人で初めて100万人を超えた。豪州は24.3%増の37万6千人、英国は17.5%増の25万9千人だった。