外国人1万人余が旅行キャンセル...韓国MERS / 2015年6月 7日

韓国保健福祉省は4日、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスに三次感染した男性(82)が死亡したと明らかにした。

韓国のMERS感染では3人目の死者で、三次感染による死者は初めて。

 男性は5月28?30日、二次感染者の男性(40)が転院した韓国中部・大田テジョンの病院で同室だった。隔離治療を受けていたが、3日夜に死亡した。2日の簡易検査では陰性だったが、最終検査で陽性反応が確認されたという。

 韓国政府によると、感染者は3日から6人増え、36人になった。隔離対象者は約300人増え1600人を超えた。感染源は依然として医療機関に限られているが、予防対策として、ソウル近郊の京畿道キョンギドを中心に1100校以上が休校措置を取った。

 韓国観光公社は4日、MERSの影響で、韓国旅行を予定していた外国人1万1800人が予約を取り消したと明らかにした。9割は中国人などだが、日本人も3日だけで120人のキャンセルが確認されたという。韓国の旅行大手関係者は、「中国人観光客には、かつて中国で流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)の記憶が根強いのではないか」と話した。