京都府立大・府立医大・工繊大 共同学舎建設へ / 2012年2月14日

京都府立大・府立医大・工繊大 共同学舎建設へ

京都府は府立大、府立医科大、京都工芸繊維大の学生が教養教育を一緒に受ける学舎の建設に新年度から着手する。異なる分野を専攻する学生がともに学ぶことで、刺激し合う効果を期待する。2014年3月の完成予定で、全国でも例がない施設という。

 新学舎は教養教育共同化施設(仮称)。京都市左京区の府立大敷地内に建設し、鉄筋コンクリート造り3階建て、延べ床面積9100平方メートルの規模。

 外観は府立大の本館と同様に屋根の軒を伸ばしたデザインで、大小の講義室やゼミ室、研究室を備えるほか、1階は一般の人も利用できるレストランも設ける。年間に3大学の学生約1200人が学ぶ。

 3大学は昨年1月、教養教育の共同施設を設ける覚書を締結。全国でも珍しいとされる教養教育の共同実施を目指し、府が施設建設を受け持つ。

 総事業費は28億円を見込み、府は2012度当初予算案に敷地の基礎工事分にあたる2億2千万円を計上した。13年度に本体工事に着手する。

 周辺の総合資料館や植物園を含めた「北山文化環境ゾーン」の再整備の一環で、府大学振興課は「3大学が共同施設でともに教養教育に取り組むことで、学生の多様な関心や知的欲求に応えられる」と話している。