イタリア初の民間高速鉄道、フェラーリ会長が発表 / 2011年12月15日

イタリア初の民間高速鉄道、フェラーリ会長が発表

伊自動車メーカー、フェラーリ(Ferrari)のルカ・ディ・モンテゼーモロ(Luca di Montezemolo)会長は13日、自身が率いるイタリア初の民間高速鉄道ヌオーボ・トラスポルト・ビアッジャトーリ(Nuovo Trasporto ViaggiatoriNTV)が2012年に運行を開始すると発表し、車両を公開した。

イタリアではこれまで国営鉄道が高速鉄道事業を独占していたが、これにNTVが挑戦する形となる。

ナポリ(Naples)近郊のノラ(Nola)で公開された高速列車「イタロ(Italo)」は、真っ赤な流線型の車体に金色のラインが映えるデザイン。窓は大きくパノラマ風景が楽しめ、シートは本革製。車内スペースも仏高速鉄道TGVよりもゆったりしている。また小映画館を備え、全車両で無線LANによるインターネット接続が可能だ。

モンテゼーモロ会長は、車両を製造した仏輸送機器・重電大手アルストム(Alstom)の従業員約1000人の拍手に迎えられ、「ようやく競争の時代、旅行者が選択できる時代、市民のための時代がやって来る。(イタロは)欧州で最も近代的な列車だ」と述べた。

NTV幹部によると、開業は2012年3月を予定。時速360キロでフィレンツェ(Florence)、ミラノ(Milan)、ローマ(Rome)、トリノ(Turin)などを結び、最終的には1日51便を運行するという。