ヨーロッパ 火山灰の影響再び出てきました / 2010年5月 9日

先月、ヨーロッパで空の便の混乱を招いたアイスランドの火山の火山灰が、再びヨーロッパ南部や大西洋の上空に流れ込み、スペインの20近い空港が閉鎖されたほか、アメリカとヨーロッパを結ぶ便に大幅な遅れが出ています。

アイスランドの火山は、先月、ヨーロッパで1週間にわたって空の便の混乱を招いたあとも噴火が続いていましたが、風向きの変化によって、今月6日ごろから火山灰が再びヨーロッパ南部や大西洋の上空に流れ込んでいます。このためスペインでは8日、北部の主要都市バルセロナやパンプローナなど19の空港が閉鎖されたほか、ポルトガルでも首都リスボンなど3つの空港で多くの便が欠航となりました。またフランスの気象庁によりますと、火山灰はフランス南部の上空にも流れ込んでおり、管制当局が、今後、南部の空港を閉鎖するかどうか判断するとしています。さらにヨーロッパの航空管制を調整するユーロコントロールによりますと、大西洋に広がった火山灰により、アメリカとヨーロッパを結ぶ便の多くが航路の変更を余儀なくされ、大幅な遅れが出ているということです。ヨーロッパでは先月の空の便の混乱で航空業界に最大、日本円にしておよそ2900億円の損失が出たという試算もあり、今後の火山灰の動向に懸念が高まっています。