ガボンに対する渡航情報(危険情報)の発出 / 2010年4月15日

ガボンに対する渡航情報(危険情報)の発出

1.概況
(1)ガボンでは、2009年6月にオマール・ボンゴ大統領(当時)が現役で
  逝去したことに伴い、同年8月に大統領選挙が実施された結果、アリ・
  ボンゴ候補が当選しました。その後、同年10月に大統領就任式が行わ
  れ、現在は政治的安定が保たれています。しかし、一部都市で選挙結果
  に不満を持った者たちによる暴動が発生したことや、教員ストなどの社
  会問題もあり、しばらくの間は政情等の動向を注視する必要がありま
  す。

(2)他のアフリカ諸国に比べガボンの治安は一般的には良好ですが、外国
  からの不法入国者の増加や経済格差の広がりなどを要因とした犯罪が頻
  発しているため、当局は不法入国・滞在者の摘発など治安対策を強化し
  ています。犯罪は、首都リーブルビル市や経済都市ポール・ジャンティ
  市などの大都市部のみならず地方都市へ拡散する傾向もみられ、注意が
  必要です。

(3)ガボンはマラリアに感染するおそれのある地域です。熱帯熱マラリア
  は発症すると進行が速いことが多く、適切な治療が遅れれば死亡する場
  合もあります。

2.地域情勢
 首都リーブルビル市を含む全地域
  :「十分注意してください。」
(1)首都リーブルビルを中心に銃器、刃物等の武器を使用した殺人事件や
  強盗事件が頻発しています。特に、郊外の長距離バス乗り場、多くの人
  が集まる地元市場や夜の繁華街、人通りがなく閑散とした場所などでは
  犯罪が頻発していますので、注意してください。

(2)主に四輪駆動車を対象とした車両盗難やパソコン、携帯電話等の電子
  機器を狙った窃盗事件が多発しています。車両の保管や貴重品の所持・
  保管には十分配慮してください。

(3)重大な交通事故が多発しています。特に、乗り合いタクシーは整備不
  良車が多く、また無謀な運転をする場合があるので、事故に巻き込まれ
  る場合があります。タクシーを利用される場合には、できるだけ車両を
  選定してください。

(4)不測の事態が発生する可能性がありますので、デモや大規模な群衆に
  は近づかないでください。

(5)治安機関が、些細なことを理由に呼び止め、賄賂を要求することがあ
  りますので、注意してください。

(6)オグエ・イビンド州のコンゴ共和国との国境地域では、2002年6月に
  エボラ出血熱が発生しましたが、その後長期にわたってエボラ出血熱の
  発生は確認されておりません。従って、同地域の危険情報を「渡航の是
  非を検討してください。」から「十分注意してください。」に引き下げ
  ます。

3.滞在に当たっての注意
  滞在中は、下記の事項に十分注意して行動し、危険を避けるようにして
 ください。また、在ガボン日本国大使館に滞在先や連絡先を通報するなど
 連絡を密にし、さらに、外務省、在ガボン日本国大使館、現地関係機関等
 より最新情報を入手するよう努めてください。
(1)渡航者全般向けの注意事項
 (イ)日本人を被害者とする強盗及び窃盗事件が多数報告されています。
   昼夜を問わず、事件に巻き込まれる可能性がありますので、外出の際
   には身の周りの安全に十分気をつけてください。
 (ロ)多額の現金や、目立つ装飾品を身に着けての外出は控えてください。
 (ハ)自動車に乗車中は、ドアを必ずロックし、窓は開けないようにして
   ください。
 (ニ)銃器や刃物を使用した強盗事件に万一遭遇した場合は、生命に危険
   が及ぶ可能性がありますので抵抗は避けてください。
 (ホ)深夜の外出は、徒歩はもちろんタクシーを利用する場合であっても
   危険ですので、なるべく控えてください。
 (ヘ)夜間の単独行動は避け、酒場等の不特定多数が集まる場所への立寄
   りは控えてください。
 (ト)周辺国からガボンへ陸路入国することは、事件・事故に巻き込まれ
   る可能性がありますので、できる限り避けてください。
 (チ)治安当局が外国人の不法入国に対する措置を強化しています。治安
   当局による検問には素直に応じるとともに、身分を証明するものを常
   時携行してください。
 (リ)降雨など気象条件の変化等により、各種感染症の発生・流行が懸念
   されます。渡航に当たっては各種予防接種を受けるほか、生活環境全
   般における衛生管理の徹底を図ってください。
 (ヌ)マラリアは風邪によく似た症状です。防蚊対策を十分に講じた上、
   万一そのような症状が現れた場合には、マラリアを疑い血液検査を受
   けるなど適切に対処してください。
 (ル)オグエ・イビンド州のコンゴ共和国との国境地域では、2002年6月
   にエボラ出血熱が発生しました。近年の調査・研究によって特定され
   た人への感染源であるチンパンジー、ゴリラ等の野生サル類及び小型
   レイヨウなどの野生動物は熱帯雨林の奥地に生息するため、通常の旅
   行者が接触する機会はありませんが、現地住民が捕獲して路上等で販
   売している野生動物の肉(BUSH MEAT)に触れることは避けるように
   してください。

(2)長期滞在者向けの注意事項
 (イ)現地に3か月以上滞在される方は、緊急時の連絡等で必要ですので、
   到着後遅滞なく在ガボン日本国大使館に「在留届」を提出してくださ
   い。また、住所その他の届出事項の変更が生じたとき又はガボンを去
   る(一時的な旅行を除く)ときは、必ずその旨を届け出てください。

    在留届は、在留届電子届出システム(ORRネット、
    http://www.ezairyu.mofa.go.jp/ )による登録をお勧めします。ま
   た、郵送、FAXによっても行うことができますので、在ガボン日本国
   大使館まで送付してください。

 (ロ)不測の事態に備え、食料、飲料水、必要な医薬品を備蓄しておくと
   ともに、パスポート、貴重品、衣類等をいつでも持ち出せるように準
   備しておいてください。また、自家用車はガソリンを満タンに保ち、
   常に良好な状態にしておいてください。

(3)隣国の赤道ギニア、カメルーン及びコンゴ共和国に対しても、それぞ
  れ危険情報が発出されていますので御留意ください。


(問い合わせ先)
 ○外務省領事局海外邦人安全課(医療関係以外)
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2306
 ○外務省領事局政策課(医療関係)
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2850
 ○外務省領事サービスセンター(海外安全担当)
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902
 ○外務省 海外安全ホームページ: http://www.anzen.mofa.go.jp/
              http://www.anzen.mofa.go.jp/i/ (携帯版)
 ○在ガボン日本国大使館(Ambassade du Japon au Gabon)
  住所:Boulevard du Bord de Mer, B.P.2259, Libreville, Gabon
  電話: (241) 732297
  FAX : (241) 736060