10月の訪日客、259万人 ロシア43.9%増 / 2017年11月16日

 日本政府観光局(JNTO)が11月15日に発表した訪日外客数2017年10月推計値によると、訪日客数は前年同月比21.5%増の259万5200人で、10月として過去最高を記録した。出国日本人数は0.1%増の146万4000人だった。

―記事の概要―
10月の動向
方面別実績

10月の動向

 10月は、東アジアでの祝日により長い連休となったことで、訪日需要が高まった。航空路線の拡充やクルーズなどが、訪日客の伸びをけん引。秋季の需要獲得に向けた各国での訪日旅行プロモーションも後押しした。 これまでの10月の最高記録は、2016年の213万5904人。月間の訪日客数は、2014年3月から3年8カ月連続で100万人、2016年12月から11カ月連続で200万人を突破した。また、重点市場の20カ国・地域のうち、ロシアが単月の過去最高を記録。カナダとドイツを除く17市場で10月の最高記録を更新した。

方面別実績

 方面別に見ると、アジアでは中国が前年同月比31.1%増の66万3800人でトップ。全体を通じても1位となった。以下、韓国が38.1%増の62万900人、台湾が18.8%増の42万1100人で続いた。香港は17万1100人(11.1%増)、インドは1万2500人(8.5%増)だった。

 ASEAN(東南アジア諸国連合)諸国では、タイが10万3500人(5.3%増)、シンガポールが3万2100人(7.5%増)、マレーシアが3万9400人(7.4%増)だった。インドネシアは2万7100人(16.5%増)、フィリピンは4万2100人(14.7%増)、ベトナムは3万2500人(31.6%増)だった。

 欧州では英国が3.7%増の3万3200人で域内トップ。以下、フランスの3万200人(0.5%増)、ドイツの2万2100人(3.4%減)、イタリアの1万2600人(0.6%増)、スペインの1万2000人(9.0%増)、ロシアの9300人(43.9%増)が続いた。ロシアは1月からのビザ発給要件緩和や、ウラジオストク発路線の新規就航などにより、訪日需要が旺盛となっている。

 北米では米国が12万5900人(5.4%増)、カナダが2万9400人(1.1%減)。オセアニアでは豪州が3万9400人(4.6%増)だった。そのほかの国・地域からは5.6%増となる11万5000人が入国した。