英国会近くで襲撃、4人死亡40人負傷 イスラム主義者のテロか / 2017年3月23日

 英ロンドン(London)の国会議事堂そばで22日、男が車で歩行者を次々とはねた末、車外に出て刃物で警官を襲う事件があり、地元警察によると4人が死亡、約40人が負傷した。容疑者の男は警察に射殺された。警察幹部は「イスラム主義者に関連したテロ」の疑いがあると明らかにした。

 襲撃犯が乗った車はウェストミンスター橋(Westminster Bridge)で通行人をはねた後、議会前の柵に衝突。目撃者によると、車外に出た犯人は、議事堂の敷地内に侵入し、刃物で警官を刺した。ロンドン警視庁(Scotland Yard)のマーク・ロウリー(Mark Rowley)警視監によると、この警官に加え、橋ではねられた2人が死亡した。

 またウェストミンスター橋から転落したか飛び降りたとみられる女性が、重傷を負った状態でテムズ川(River Thames)から救助された。仏政府によると、負傷者には修学旅行で同市を訪れていたフランス人高校生3人が含まれている。

 ロウリー警視監は「イスラム主義者に関連したテロというのがわれわれの見立てだ」と記者団に述べた。

 市中心部にある議事堂は直ちに封鎖され、議員や職員らは屋内に留まるよう命じられた。英首相官邸によると、テリーザ・メイ(Theresa May)首相は無事で、政府の緊急事態対処会議(COBRA)を招集する準備を進めている。【