デルタ、今秋に成田3路線を運休、羽田昼間枠の開設受け / 2016年8月15日

 デルタ航空(DL)は今秋、成田/ニューヨーク、バンコク、関空線を運休する。今年7月に米国運輸省(DOT)から羽田発着のロサンゼルス線とミネアポリス線の就航が仮承認されたことを受けたもので、最終運航日はニューヨーク線と関空線が10月3日、バンコク線は10月30日。DLアジア太平洋地域担当上級副社長のヴィネイ・デューベ氏は、「世界でも急成長を遂げているアジア地域で長期的な成功を確保するためには運休せざるを得ないという結論に至った」とコメントを発表している。

 DLは今回の運休について「ネットワークを大幅に再編成しなければ、アジア太平洋地域における当社の地位は著しく低下する」と説明。今年2月に開設が合意された羽田/米国線の昼間枠は、日米それぞれに1日5便ずつと便数が限られていることから「羽田から日本国内やアジアへの乗り継ぎを提供することが可能な日系航空会社を共同事業パートナーに持つアメリカン航空(AA)やユナイテッド航空(UA)が有利になる」と強調した。

 DLは現在、成田をアジアにおけるハブ空港と位置づけ、シアトル、ポートランド、デトロイトなどの米国本土や、ホノルルを含むアジア太平洋地域へ多数の路線を運航。しかし、羽田の昼間枠が開設されれば「当社の成田を利用する重要な顧客は、地理的に利便性の高い他社が運航する羽田便に移行してしまう」と懸念を示した。

 今秋に運休する東京/ニューヨーク間についても、先ごろ全日空(NH)が羽田/ニューヨーク線の開設を発表したところ。DLは、成田/ニューヨーク線の需要がNHの羽田線に移行してしまう可能性があることなどから運休を決定したという。そのため、乗り継ぎ専用として同じ便名で運航している成田/関空線も運休する。

 運休後の航空券を購入している顧客に対しては、ニュースレターや電話などで通知し、自社便および他社便への振り替えを実施。また、旅行会社に対しても専用のニュースレターなどで伝え始めている。

 なお、成田/ニューヨーク、バンコク、関空線の運休後はアジア/米国間の直行便を強化する方針で、新たな路線としてロサンゼルス/北京線を関係当局に申請済み。ただしデューベ氏は、「日米間の運航便の規模において最大の航空会社の1つであることに変わりはない」とコメントしている。